僕たちの時代、週末や連休に家族で出かけるとなると、動物園や遊園地、映画館、デパートだでした。今みたいな色んな娯楽施設がある時代ではなかったですからね。
デパートに行くと、オモチャ売り場で目を輝かせ、屋上のミニ遊園地ではしゃいで、その下にある大食堂でお昼ご飯を食べるというのが定番のルートでした。当時、大食堂はデパートの最上階に設置されて、客を上階に連れていく役目を果たしていました。いつも席は客で一杯でしたね。
料理サンプルがずらっと並ぶガラスケースの中、僕たち子供のお目当てはスパゲティーでした。カレーは当時でも家庭でよく作られていましたが、スパゲッティーはあまり食卓に上らなかった気がします。
当時のスパゲティといえば、ナポリタンかミートソースしか種類はありませんでした。銀の食器に乗ったスパゲティは本当に美味しそうに見えました。
その後、スパゲティも進化して、明太子や納豆など和風スパゲティなる物が出て来たり、スパゲティではなくパスタと人々が呼ぶようになったり。
メニューを見ていて、懐かしくなったので、スパゲティ(ミートソース)を頼んでみました。
注文の品がテーブルに届いて、少し驚きました。量がものすごく多いんです。横から見ると山のようです。若い頃ならともかく、今ではちょっと無理そうだったので、お皿を貰って女の子とシェアしました。
早速食べてみると、細目のスパゲティで、すごく食べやすかったです。これなら消化もよく胃にも優しいそうです。そして、ミートソースの部分に肉がたくさん。大き目のミンチ肉がたっぷり入っています。
ちょっとだけ残念だったのは、上にスパゲティ定番のグリーンピースが乗っていなかったことです。代わりに緑野菜が乗っていましたが。
そういえば、昔、アメリカに旅行で出かけた時、ミートソーススパゲティを食べた時の笑い話を思い出しました。ロサンゼルスで大きなレストランに入って、隣のテーブルの客がミートソーススパゲティを食べていたので、「ミートソーススパゲティ!ミートソーススパゲティ!」と言ったのに、ウエイトレスに通じないんです。
「ほら、あれ!あれ!」と隣の席の料理を指さすと、ウエイトレスが「スパゲティ・ボロネーゼ」と言いました。アメリカではミートソーススパゲティではなく、スパゲティ・ボロネーゼというらしいんですね。周囲の客がみんな笑っていて恥ずかしかったです。
そんな昔の思い出話を思い出せてくれた、アゲハのミートソーススパゲティに感謝です。